02 猫目線による奇想天外な生活の始まり

5/13
201人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
「猫族って猫舌なのか。それに幽霊が見えるのか」  昨夜から起こっている奇妙な出来事について、半ば確信を得ていたが、念のため遠藤に聞く。遠藤はあっさり頷いた。 「そうだ。僕たちは熱いものが苦手だ。それに普通の人間が見えないものを見たり、聞いたり、することがある」  遠藤は自分が注文したホットコーヒーに口を付けず、マドラーでゆっくりかき回した。熱いもの飲めないのになんで注文したんだよ。 「それに日中は眠くなることが多いからコーヒーは必須だ」 「そういう理由かよ!」  ブラックコーヒーには理由があった。  今まで俺は遠藤のこと色々誤解してたんだな。  これからは俺も他人事じゃない。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!