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「猫族って猫舌なのか。それに幽霊が見えるのか」
昨夜から起こっている奇妙な出来事について、半ば確信を得ていたが、念のため遠藤に聞く。遠藤はあっさり頷いた。
「そうだ。僕たちは熱いものが苦手だ。それに普通の人間が見えないものを見たり、聞いたり、することがある」
遠藤は自分が注文したホットコーヒーに口を付けず、マドラーでゆっくりかき回した。熱いもの飲めないのになんで注文したんだよ。
「それに日中は眠くなることが多いからコーヒーは必須だ」
「そういう理由かよ!」
ブラックコーヒーには理由があった。
今まで俺は遠藤のこと色々誤解してたんだな。
これからは俺も他人事じゃない。
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