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「帰るよ。俺とはもう会わない方がいい。」
髪を撫でそうになった手を止めた。
最後に触れてしまいたくなる気持ちを必死で抑えた。
蛍ちゃんの顔が見れない……
「……ひどいです。」
絞り出すような悲しげな声……
きっと泣いてる。
泣かせてしまった……
胸が焦がれるくらい辛くて……
最後のお別れの言葉も別のことを言ってしまいそうで───────……
なにも言えずに、蛍ちゃんの家をあとにした。
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