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「……なんか遊ばれてるみたい」
「なにが」
「……うまく言えないけど、こう言ったらあたしがこういう反応するだろうって分かってて、楽しんでるみたい」
涼子は頬膨らませて不満げに言う。
「嫌か」
「嫌じゃないけど……」
顎を撫でると
「猫じゃないです」
拗ねたみたいに言うくせに 、薄く開いた唇は艶めいて、誘ってるようにしか見えない。
「遊ばれてるのは、こっちなんだがな……」
「……え?」
「なんでも。ってか、昨日俺の上でさんざ鳴いてる猫が居たよな?」
かあっと顔赤くして涼子は俺の胸を叩いた。
「だって椿田さんが」
「めちゃくちゃにしてほしいとか可愛いこと抜かすからだ。この口が」
親指、唇に押し付けて、手を離した。
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