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しかしそれは夢で、目が覚めるとわたしの顔をお姉さまとお兄さまが覗き込んでいました。
「エル?こんなところで寝てたら風邪ひいちゃうよ、早く帰ろう。」
そう言ってわたしに差し伸べられたお兄さまの手はとても温かく優しい手でした。
「さあ帰りましょう、今日の夜ご飯はエルのすきなシチューですよ。」
そう言って微笑んだお姉さまの顔は女神さまのように美しく優しく慈愛に溢れていました。
これほど美しい世界の中に居るのになぜあのような夢を見たのかはわかりませんが、それでもわたしはこの美しく幸福に溢れた生活がいつまでもいつまでも続きますようにと、そう神さまにお祈りをするしかありませんでした。
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