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桜の花がもうすぐ咲きそうな春の手前。
本屋さんの新刊コーナーをデカデカと飾ったのは、その人も俺も大好きなヒーロー漫画だった。
俺はいつもの様に新刊購入と感想のツイートを書き込んで、その余白に余分な言葉をそっと添えた・・・
『ヒーローはいつだってかっこいいよね。俺にも一歩踏み出す勇気があればいいのに』
そうして鳴ったのは彼からの通知。
恐る恐る自分のツイートのページを見ると・・・
『俺も同じこと思いました!・・・・・・良かったら、今度、会ってお話しませんか?』
彼は勇気を出していた。
その瞬間、その気持ちが俺は嬉しくてたまらなかった。
それでも先を越されて悔しい気持ちにもなったのは、同じ男の子だからだろうか?
ドキドキする胸を抑えな がら・・・・・・
俺はその返信に、桜の花びらみたいに大きく開いたハートを強く押した。
(終)
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