始まりのお話

3/4
前へ
/4ページ
次へ
…………寒い……とても寒い……身体が冷たくて凍えそう……。 温かくなるには……どうしたらいいの? 身体の下にはとてもゴツゴツした感覚がある。 冷たくてサラサラしててゴツゴツしている。 こんなものの上に寝ていたら寒いのは当たり前だ。 もっと柔らかくてフワフワした物でないと…… そう思った瞬間、体の下からゴツゴツした感触はなくなって、代わりにサワサワしてて柔らかな物の感触が伝わってきた。 暖かくなって来たから目を開けてみると、真っ暗でキラキラした空が見えた。 目だけ動かしてみると真っ暗なお空の中に、大きく白く輝く物が見えた。 地面に手を突いて身体を起こして周りを見ると、すぐ側に緑色の草が生えていた。 それは手を伸ばして届くような狭い場所だけで、そこから先にはゴツゴツとした岩の大地と、サラサラとした砂の海が見えた。 まだ寒い……もっと沢山温かく…… ゴツゴツとした大地に柔らかな草が萌え広がった。 まだ寒い……草だけじゃダメ…… 柔らかな草が広がる大地に花が咲き乱れた。 まだ寒い……なんで……? そうだ……実は温かいのかもしれない……なら……
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加