バレンタインデーの午後に・・・

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 ドアを開けると、あの子だった。  ビックリしたよ。いつものあの子じゃなかった。  いつもは、白系の可愛い感じの服を着て、髪は後ろで縛っていたが、 今日は違う。  黒っぽい服を着て、長く黒い髪をたなびかせている。  メイクも少し濃いかな、ゾクッと来たね。  部屋にあがってもらい、炬燵に入ってもらう。 「はい、これ、私からのチョコ。」 「ありがとう・・・・・。」  受け取ってみたけど、その後、言葉が出なかった。  あの子に見とれたと言うより、あの子の妖しい視線から 目を離せなくなった。  その時、あの子の心の声が聞こえたように、思う。  僕は、すかさず、あの子の手をひき寄せ、抱きしめた。  長くて黒い髪の甘い匂いとかが、僕の鼻をくすぐる。  キスは、すでに、すませている関係だった。  あの子には、彼氏はいなかった・・・・と思う。  僕は、耳元で、甘くささやいた。 「もっと、欲しいものがあるんだけど・・・・」  あの子は、クスッと笑った。  
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