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少しの間、その体勢のままでいた、三角の耳の生命体は、何か思い出したかの様な表情になる。
そして、丸い耳の生命体から見れば、すっと立ち上がるような動きをして、背伸びをする。
「んじゃ、行くか」
「ええ」
「それ、忘れんなよ」
「分かっていますよ」
2つの生命体は、先程見つけた、みっつの人魂の様なものを引き連れ、空間に空いた穴へと向かう。
「上手く行くんだかねぇ」
「それは、この子達次第でしょうね」
「変な奴等じゃねぇと良いんだけどな」
「天に運を任せるとしましょう」
「それ、お前ぇが言うと、違和感あんな」
「細かいことは気にせずに」
2つの生命体は、どこか他人事のような事を言いながらも、これから始まる冒険譚に、希望と期待に心を踊らせて歩を進める。
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