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「大阪?西宮ってどこらへんなわけ?」
「アホやねえあんた....西宮言うたら兵庫県よ。甲子園のある所。
大阪まで電車ですぐや」
大阪まで近いと聞いて省吾は大阪ならバンドも出来そうだし
都会だしいいかなと安易に決めた。
大胆で頑固な性格な反面、割と素直の一面も持ち合わせていた。
「関西空調」と書かれたその求職案内には学歴不問随時面接と書かれていた。
給料は15万円から。空調設備関連と書かれていた。
省吾は空調というと家庭用のエアコンという印象しかなく
家庭用エアコンの取り付けでもするのだろうと思った。
高校在籍時にアルバイトで電気店の助手をしたことがあったので
電気製品には詳しくエアコンの修理や取り付けも手伝った事があった。
そうしたイメージだけで省吾は全てを承諾したのであった。
「面接は来週の金曜でどうかということです。お電話代わりますか?」
求人を出していた社長と繋がった電話で美恵子は持ち前の独特の声と
口調で丁重に対応をすると社長との話し合いをそつなくこなし、
社長自ら西宮から高知のハロワークまで面接に来高する約束となった。
後日面接が行われ省吾は問題なく面接に合格。
その場で採用が確定された。
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