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17歳の恋
「17歳か!!若いなあ!」
空調会社の初日に省吾は周りの作業員や上司に歓迎されて迎えられた。
「松井省吾です、宜しくお願いします」
初日からトラックの助手席に乗せられて現場に出た省吾は
空調関係の事は何一つ知らず、作業員の言われるままに動いた。
シールを持ってこい、ビニールテープが工具箱にあるから見ろ、と
何を探せばいいのか何をどうしたらいいのか毎回聞きながら動いていると
初日だというのにやる気が持続出来なくなってきた。
この前まで高校二年生だった省吾にとって
都会での空気すら不慣れで息苦しく、更に風呂なしアパートでの
一階住民であった80歳の静江の絶え間ない監視、
風呂が無い為に近所の銭湯に通う苦痛、現場での肉体労働に
想像を絶するストレスが沸き上がっていた。
出勤3日目。
省吾は寮から出ないまま昼を迎えた。
仕事は必ず朝の6時には起きて準備をし現場上司が車で
6時半には迎えに来る事になっていた。
何とか2日はがんばったが、3日目には目覚まし時計を無意識に止めたまま
起きれば12時過ぎを迎えてしまった。
”電話しなきゃだよなこういうときは”と頭には浮かんだものの
電話しずらいのと取り合えずお腹が減っていた事もあって
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