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「つーくん、あのさ」
「何?」
冷たい視線。そっけない態度。
いつもと何も変わらない。
私、知ってるんだ。つーくんには大好きな彼女がいるってこと。
つーくんと私は幼馴染。
だけど、それ以上でもそれ以下でもない。
「ううん、やっぱり何でもない」
つーくんに彼女ができてもうすぐ一年たつ。
ずっと、傍にいたのにな。
バレンタインだって毎年手作りのチョコをあげていた。
だけど、幼馴染という関係を言い訳に私の思いは隠されていた。
「なあ、お前さ……」
「ん?」
やっぱ何でもないとつーくんは言った。
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