友達

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団子を食べ終わると、「ごちそうさま」と少女は立ち上がり、「さあ、行きましょう」と歩き出す。 「ごちそうさまでした」と実吉は2人分のお皿をお店の人に渡してお辞儀をし、駆け足で後を追う。 「 まあ、礼儀正しい子。弦、見習いなさいね 」 店の女将は台所から出てきた息子に「はいこれ」 とお皿を渡す。 「 梅来てたのかよ 」 「 あんたって子は、梅姫様でしょう 」 はあ、と溜息をつきながら台を拭く女将。 「 もう忙しくないから、遊びに行ってもいいわよ 」 「 本当か!?梅、どっちに行った!?」 「 神社の方に、って弦!姫様でしょう!!」 聞き終わる前に弦と呼ばれる少年は前掛けを雑に脱ぎ捨てて走り出していた。 その後ろ姿を見送りながら 「まったく、誰がしつけたんだか 」 とこぼすと、 「お前さんだな」 と、台所から出てきた亭主にまた溜息をこぼしたのだった。
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