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1 ■ 秘め事 ■
部屋の隅々まで満ちていた女子たちの残り香は、ここ一月で全て俺のものに変わっていた。
「あ、ぁっ……貴文、いいよ……すごい、奥っ当たって……うぁ、はぁっ……!」
仰向けに寝転がった幼馴染み――一条貴文の上で、俺は夢中で腰を振っている。
彼のネクタイを手綱代わりに引っ張って、リズムを取りながら体を上下に揺らす。
「初めての騎乗位はどうだ? 翔太」
綺麗なアーモンド型の目を、獲物を狙う猛禽類のように細めて、貴文が俺を見ている。
「ん……ヤバイ……ヤバイ、ヤバイ、イキ過ぎて……ッ」
俺は胸を喘がせて答える。
一人で眠るのには大きすぎるキングベッドが軋み、結合部からはじゅぼじゅぼともの凄い音がしていた。
「はっ、顔とろけてんぞ……あぁ、くそっ、すげぇ……中、めちゃくちゃビクビクさせて……たまんねぇっ……」
節くれ立った貴文の指が俺の腰を掴み、凶悪に怒張した剛直で突き上げてくる。その度に、俺は喉笛を晒すように天を仰ぎ、甘ったるい声を上げて果てた。
快楽に溺れた体は抵抗なく真っ白な世界と、朦朧とする現実の間を往き来する。何度も、何度も。
「翔太は……こうして、奥……突き上げるの、好きだなぁ……?」
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