第六感とは

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 「ふーん。第六感ねー。もし俺が第六感を極めたらテストをカンニングでもしようかな。」 そう言って向いた先には、眼鏡をかけた男がいる。    「やめときなよ。」 そう返事をしたのは男の幼稚園からの幼なじみでたった一人の親友、吉岡 正木だった。いわゆる真面目君。    「ほら、また先生が君の方を睨み付けてる。またげんこつされちゃうよ。」  「おう。分かってるよ。」 そう言われて見てみると、先生が凄い形相で男を睨んでいた。いや、もう顔で怒鳴っているようなものだ。  「そんなに顔で怒鳴らなくても前向きますよー」そう言わんばかりに、男も凄い形相で睨み返した。  授業終わりのチャイムが流れて、一時の休憩に入った。  「全く君は、授業中なんだから少しは落ち着きなよ。」   正木は話す言葉にいつも少しトゲがある。    「気を付けてはいるんだけどなー。」 一応、反省の素振りを見せる男。    「ほんとにかい?そう言ってる今もペンをブンブン回してるけど。」 痛いところをつかれたような顔をして咄嗟にペン回しをやめた。    「ほ、本当だよ。俺がマサに嘘ついた事なんてないだろ。」  「う~ん。覚えてない。」 そう言って正木は困った顔をした。    「なんだよそれ。」 二人は顔を見合わせて笑っていた。二人の間に大きな絆がある事は端から見ていても十分伝わるようだった。
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