魔界

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なんでそんな甘いの!?嬉しいけど! 声も甘ければ雰囲気も甘い… ルシ「ほら、シェイン」 あぁぁぁぁ、耳がこそばゆいぃぃぃぃッ むしろからかってない!?ひどい! シェ「っっだめ!」 心臓うるさい。どくどくしてるしさぁ! 俺を抱きしめる手がすごく気持ちいい。やっと落ち着いてきた。 ルシ「落ち着いてきたな。くく、最近、色っぽくなってきた。目が蕩けて、唇は半開き。誘ってんの?」 シェ「…違うし。わかってるでしょ、ルシー」 心を読めるんだから。 シェ「おれ、色っぽいの?ルシーはドキドキする?」 俺ばっかだったら、やだな。俺ばっか、どきどきして、照れて、隠れて。 ルシーってあんま照れたりしないんだもの。心音も滅多に変化しない。 愛されてるのは、よく分かるんだけどね。 ルシ「ククク、っと、可愛い。これでもずっと生きてきたからな、そりゃシェインよりは感動は少ない。そんでもシェインにはドキドキするぞ?」 シェ「ずるい」 きっと、とても優しい顔で笑ってるんだろう。敵わないなぁ。 不安も、ぜんぶ、何もかもがお見通し。 俺って結構不安定で、迷惑かけてるだろーに。それでも全部ぜんぶ、愛してくれる。 こんな幸せな事って無いんだろうなぁ。 シェ「好き」 ルシ「知ってるよ」 ほら、お見通し。 なのにやっぱり嬉しそうにしてくれる。特別な柔らかな声で、応えてくれる。 それが俺だけなのを、俺も知ってる。ルシーの特別は俺だけなんだ。なんて、幸せだろう。
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