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と、同時に、この目の前の米倉と名乗った男は、なにをしたいのだろうと、考えた。
まるで、子供が、手品を見せるように、私の反応を楽しんでいるのが、わかったからだ…
「…どれが、いいですか?…」
笑いながら、私に訊く。
私は随分子供じみた真似をなさるんですね? と、言いたかった…が、それを口にするのも、憚(はばか)れた…
あまりにも、当たり前すぎるからだ…
遊んでやれ!
とっさに、そう思った。
私は、
「…そうですね…」
と、言いながら、目の前に出された名刺をざっと見た…
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