19.二人だけのクリスマスとお正月

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【1月1日(日)】 朝、目が覚めたがもう9時に近い。そっと寝床を抜け出して朝食の準備を始める。10時になったので、圭さんを起こす。 「おめでとうございます。起きてください」 「食事の準備ができています」 「お正月はゆっくりで良いと言っていたはずじゃないか。よく眠れた?」 「もう10時ですよ。私も今起きたばかりです。朝と昼の兼用の食事です。着替えて来て下さい」 「お雑煮にお餅を幾つ入れますか?」 「3つかな」 「私は2つ」 のんびりした2人初めてのお正月の食事はまた楽しい。 「これがお昼兼用の食事ですけど夕飯もこのお節の残りでお願いします」 「缶ビールが1本あれば、これで十分なご馳走だ」 「助かります」 「食事が済んだら、近くの洗足池公園にある千束八幡神社へ初詣に行こう。今年は勉強もあるから近場で済まそう。来年は明治神宮へ行ってみよう」 「散歩している時にあったあの神社ですね」 「この辺りでは一番大きい神社かな」 それから、2人で初詣でに出かけた。お昼近くだというのに意外に長い行列ができていたのに驚いた。列はカップルや家族づれがほとんど。15分くらいでお参りができた。美香ちゃんはおみくじを引いた。 「大吉が出た」 「こいつは春から縁起が良いね」 「圭さんはやはり引かない?」 「引かない。美香ちゃんの大吉で十分。少し運を分けてもらえればありがたい」 「もちろんです」 私は大吉が出たので満足して帰宅した。もちろん圭さんも。それから私はこの勢いに乗ってお勉強を始めた。 6時に残りのおせちで夕食。夕食後にお風呂に入って、私はまたお勉強。圭さんはテレビをつけるけど、正月番組はどこも同じでおもしろくないと録画してあった映画を見ている。
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