久しぶり

2/12
209人が本棚に入れています
本棚に追加
/437ページ
淡いピンクのワンピースを着て私は駅から近いカジュアルレストランに向かう。普段は絶対はかないハイヒールを履いている。服も化粧もすべて美紀がやってくれた。 「唯、かわいいよ、お世辞じゃなく。あとは自信を持って!」 美紀は鏡に映った私を見て満足気に笑う。そこには私が映っているけどいつもの私と違っていて思わず長く鏡を見つめてしまう。                      「さあ、お姫様、出立の時間ですよ?」 美紀がおどけて言う。そして私の背中を優しく押した。自信をもっていいのかな?美紀がセットしてくれた髪から甘い匂いがする。美紀が傍にいてくれるような気がしてほっとする。一緒に行けないけど、お守りとして美紀を感じていた。     
/437ページ

最初のコメントを投稿しよう!