そして君は鳥になった

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そして君は鳥になった

 そして、君は鳥になった。  飛ぶような足取りで、両手を下に上にと振る姿。閉じたり開いたりと忙しい唇。ふいに跳ね上がるのは鶏冠なのだろうか。小さな体に、たどたどしくも強さを感じた。  時折、破顔する。立ち止まっては歩み寄ってくる。僕は目が離せない。手を引かれても、応じる気にはなれない。夢中なのだ。何をするか分からない動きを、ふいに見せる笑みを、一瞬でも逃したくない。  こけた。いっぱいに開いた両手を、地面につけて、叩いたり、握ったり。僕よりも短い髪が、そよ風にすら乱暴にさらわれていく。そうしたひとときを終えると、芝と笑顔を振り撒きながら、やはりめげずにやってくる。君の軌跡は芝吹雪だ。
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