傀儡の王

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「透央…今日はお疲れ様 初めての式典だったし緊張しただろう?」 指で髪を梳きながら駿河が問うてくる 「…いえ、特に何も感じませんでした」 緊張なんてするはずがない、心を乱す感情など 遠の昔に何処かに置いてきたのだから 「ふふ…私は戴冠の儀の時、ガチガチに 緊張したけれど透央は兄上に似て 大物の器なのかな…」 懐かしそうに目を細め 穏やかな笑顔を向けてくる こんな話をしている最中にも 駿河は私の中を、昂った己の欲望で ぐちゅぐちゅと掻き回している 「あ…ぁ…透央……ん…っ」 狂っているのだ、この人は… まるで息を吸うように昼夜問わず私を蹂躙する それを抵抗もせず受け入れている私もまた 狂っているのだろう 心は死んだように冷え切り 乱される事など無いに等しいのに 有無を言わさず与えられる駿河の熱い欲望に 何故か身体だけが反応する 「あ…ぁ…こんなに濡らして ぬるぬるだよ……気持ちいいんだね…」 興奮が頂点に達したのか 駿河は乱暴に脚を持ち上げ肩に担ぐと 私の下半身を高く上げ、そのまま覆い被さり 駿河の欲望を下品に咥え込む秘部を 見せつけるような体勢になる 「この体位、好きでしょ…?私も好きだよ… 凄く卑猥で興奮する……ふふ…」     
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