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「かしこまりました。全て買取させていただきます。ただ、金額の査定はこの場ではできません」
「そうね。魔法書ですものね」
査定が出来ない理由は、ここでは魔法が使えないから。
魔法書の価値はその記されている魔法の威力や効果によって決まる。だから魔法を使ってみる必要があるのだが、普通の民家では危なっかしくて魔法なんて使えない。使ってみて初めて雷が
落ちる魔法だと分かることだってあるのだ。
「これだとリアカーでも借りてこないと無理だな。ナナちゃん、俺ちょっとひとっ走りしてくるから」
「はい。私はここで整理でもしながら待っています」
役割分担と言うやつだ。俺はおばあさんの家を出て、リアカーが借りられる近所の馴染の店を目指した。
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