第二章 “ときめき”見つけた、かも。

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「大人になって少女漫画みたいな“ときめき”ってさ、少女漫画と同じことすれば感じることが出来るのかな?」 「俺ら異性同士だから試してみる?」 「私たちが?」 「うん。ゲーム感覚でさ。お互い好きな奴が出来たときは、ゲームオーバーってことで。」 「“ときめき”のきっかけ作りか~。」 「どう?」 「いいね。合コンとか面倒だし、試してみようか!」 そんな軽い気持ちで始めた関係。 「先ずはデートにする?おめかししてさ。」 「そうだね。日曜日に駅前10時、そこから映画観てランチ。」 「会社以外で逢うのって初めてだよな。」 「ねー。デート慣れしてるから“ときめき”感じないんじゃない?」 「デート慣れなんてしてない。会社で誰とも付き合ったことないし。」 「付き合った女性に“ときめき”感じたこともないの?」 「ああ。誘われるがままってこと多くて。今回みたいに自分から誘ったの初めてなんだよ。」 「え!?」 「なに、そんな驚くこと?」 「いや…あの。」 なんか“ときめき”感じたっぽい私。 「どしたの?」 「あの…今の。ときめいたわ。」 「は?」 「私が初めてって…。」 「…そう、なのか?」 「うん。」 「じゃ、俺もお前の初めて貰うとときめくのかね。」 「言い方がなんかエロい…。」 「お前の初めて、なんかちょうだいよ。」 「わ、わかんないよ、そんなこと言われても!」 「ファーストキス、処女…」 「経験済みです!」 「だよな~。」 「デートも…映画も…」 「経験済みです。」 「まぁ~、何度かデートしてさ。何かしらの初めてに遭遇するだろうし。」 「だねー(笑)」 そして日曜日は予定通り映画観てランチして、それから気になっていたパンケーキのお店に行った。
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