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「大人になって少女漫画みたいな“ときめき”ってさ、少女漫画と同じことすれば感じることが出来るのかな?」
「俺ら異性同士だから試してみる?」
「私たちが?」
「うん。ゲーム感覚でさ。お互い好きな奴が出来たときは、ゲームオーバーってことで。」
「“ときめき”のきっかけ作りか~。」
「どう?」
「いいね。合コンとか面倒だし、試してみようか!」
そんな軽い気持ちで始めた関係。
「先ずはデートにする?おめかししてさ。」
「そうだね。日曜日に駅前10時、そこから映画観てランチ。」
「会社以外で逢うのって初めてだよな。」
「ねー。デート慣れしてるから“ときめき”感じないんじゃない?」
「デート慣れなんてしてない。会社で誰とも付き合ったことないし。」
「付き合った女性に“ときめき”感じたこともないの?」
「ああ。誘われるがままってこと多くて。今回みたいに自分から誘ったの初めてなんだよ。」
「え!?」
「なに、そんな驚くこと?」
「いや…あの。」
なんか“ときめき”感じたっぽい私。
「どしたの?」
「あの…今の。ときめいたわ。」
「は?」
「私が初めてって…。」
「…そう、なのか?」
「うん。」
「じゃ、俺もお前の初めて貰うとときめくのかね。」
「言い方がなんかエロい…。」
「お前の初めて、なんかちょうだいよ。」
「わ、わかんないよ、そんなこと言われても!」
「ファーストキス、処女…」
「経験済みです!」
「だよな~。」
「デートも…映画も…」
「経験済みです。」
「まぁ~、何度かデートしてさ。何かしらの初めてに遭遇するだろうし。」
「だねー(笑)」
そして日曜日は予定通り映画観てランチして、それから気になっていたパンケーキのお店に行った。
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