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「んん…。優…。」
「いい?有李斗。もう一度言うよ。今は傍を離れない。わかった?今は、有李斗は1人じゃ危ないの。僕が傍にいないと危ないし、僕が傍にいたいの。わかった?」
真剣な顔で話してくる。優でもこんな顔や、こんな行動もするんだ。優にも自分にしか見せない顔もあるんだなと思いながら、有李斗は優の話を聞いていた。
「聞いてるの?わかった?」
「うん。ごめん。」
怒られたから謝っているのに、さっきの優の行動を思い返すと、身体に電気が走る。これもきっと、動物の本能が強く出ているのだと思いたかった。
「優、もう1回。」
自分にキスをして欲しいと表情で訴える。
「ダメだよ。あれはお仕置きって言ったでしょ?」
「ああ。でも…」
「こういうのは素直に言うんだね。」
軽い意地悪を言って有李斗にキスをする。さっきよりも深く。どんな事であれ、有李斗が生きていてくれて本当に良かったと思いながら。でも、こんな身体にして申し訳ないという思いも重なって涙が零れた。
「優?」
「ん?気にしないで。今は、お仕置きに集中して。」
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