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「待って。多田さんから2人を連れ出して欲しいの。だって色々聞かれるから。悪いなって思うけど言いたくないの。」
【優?何でそんな話をしてるんだ?】
「優?お前は何を言ってるんだ?そんなの無理に決まってるから。」
「有李斗は黙ってて。お願い。多田さん。どうしても2人だけで話したい事があるの。」
優の頼み事に多田は困惑する。
「では、2時間だけでいいですか?」
「うん。ありがとう。」
「じゃあ2時間だけですよ。さあ、まずは食事にしましょう。ここに置きますから、あとは優がお願いしますね。」
「はい。」
食事を置き、あとは優に任せ、多田はリビングの方へと行った。
有李斗は優に聞こうと思うが、さっきの一喝された事もあって、どう聞いていいのかわからず、お粥を食べる。優は、何事もなかったようにパクパクと食べ始めた。
「有李斗、何か食べたいものある?多分、一口なら食べても大丈夫だよ。」
「う、うん。大丈夫だ。――あのさあ、優。」
「ん?」
「いや、何でもない。ちゃんと食べろよ。俺に付き合って、全然食事してなかったろ?」
「そうだね。病室でお菓子を食べただけだった。有李斗は足りないかな?お粥ならお替りしてもいいのかなあ。」
「これだけで大丈夫だ。」
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