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女性はテーブルに乗っている、大量の毛髪と眼球を見て言った。
「これをどう説明するんですか? おそらく被害者のものでしょう」
「これはホシの自宅から出たものとする」
「警部……。それは証拠のねつ造です」
「じゃあどうするよ? 無かったことにして、こっそりと焼却処分にでもするのか?」
「せめて、夢祭のホールから出たと発表を……」
「そんなことできるか。取り調べ中のホシは実行犯じゃねえ、と言ってるようなもんだろ。世論が沸騰するぞ」
「しかし、事実です」
「もし悪霊が人を殺したとしても『犯人は悪霊です』と警察が発表できるわけねえだろ。それが他殺なら、とりあえず人間の犯人を捕まえて起訴するしかねえ。それが俺たちの仕事だ」
「…………」
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