あの子からの電話

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 しかし、僕の好きなスレンダー美人タイプではなく、 どちらかというと癒し系妹キャラだったんので、その時は、 さほど興味を持たなかった。  その後、同じ講義を受けているうちに仲良くなり、グループで 遊ぶようになり、最後には一人で僕の部屋に遊びに来るようになった。  もちろん、手は出していない。  何故かって。  その頃、付き合っていた彼女がいたから。  彼女がいるのに、他の女の子を部屋に入れるなんて酷いと 思う人は、多いでしょう。  はい、そうです。  その頃は、そんなこと気にしない、彼女に悪いと思わない酷い男でした。  俺の時間は、俺のモノみたいな。  別に、手を出していないから、浮気じゃないと、開き直っていたっけ。  あの子との友達以上恋人未満みたいな微妙な関係はそのまま 続いていたが、忘れもしない。  大学三年生の2月14日のバレンタインデー。  そう、あの子に手を出してしまいました。  一線を越えて、男と女の関係になった。  彼女がいながら、最低の男だね。  でも、あの子とはそれっきりだった。  あの子は、宣言通り、大学から姿を消した。  
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