適当な説明【弐】

4/5
17人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
だから隼人と決着をつける前には、白夜の記憶を戻し、全てを包み隠さず話します。生い立ち、復讐する理由や、隼人への想い、自分が記憶隠蔽中にしたこと、隼人達の現在など、兎に角全部。けど、それを聞いた白夜は傷つくこともなく、隼人達が幸せならよかった、復讐なんてやめたら、と。宗太郎を受け止めようとします。 ですが、宗太郎は俺は兄ちゃんに負けないと。永遠はあるんだ、俺は白夜に本気だから、それを証明するんだって 「兄ちゃんは死んでくれたんだよね?」「さすがにここでは死ねないけど、俺は」と手首まで、ざっくり切りやがります。白夜はそれで恐怖に陥りました。彼女にとって、隼人の過去の死は消えない傷、トラウマですから。 そして白夜に別れを告げ、小太郎、ミナギと共に隼人との決闘に臨む訳ですね。 結果、勝ちます。乱入して来た小太郎と白夜に止められてはいますが。 で、そんな勝利で整合性がつけられない宗太郎は、白夜に迫ります。「夢から覚めた時、俺は君の前から消えると言った筈」、俺は白夜がいないなら何も要らない的に、彼女に刀を握らせ、俺を殺せ。って。 勿論、白夜や周りも止めに入りますが、宗太郎は白夜を説得します。俺は兄ちゃんはみたくはならない、白夜を死んでも孤独にしない。空に夢を紡いで、白夜をずっと待ってる。君に永遠をあげる、君が俺を殺せば、俺は君だけのものだと。 数々の重たい告白に、白夜は刀を投げ宗太郎の首を咄嗟に絞めますが、やっぱり殺せず、その手を離します。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!