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そうして、旅を終え、弥一の屋敷にまで連れ込まれてしまった白夜さんでした。
そこには烏天狗の善吉、篠崎狐の弓鶴、覚の天助が住んでいます。四章は主に、この妖怪達と白夜のお話です。
どんなに寵愛しても、女、ましてや人間などを住まわすことをしなかった弥一。だからこそ、善吉達は相当のお気に入りなんだと。そこから、白夜を奇異の目で見始めます。
妖怪としての自分に劣等感を抱く善吉は特に、正体が知られることを恐れ、白夜を敬遠します。腫れ物扱いと言っても過言じゃなかったでしょうな。
ですが、弥一を通して白夜と触れ合う中で、次第に打ち解け、心を許していく三人。
善吉は、雰囲気や性格が何となくではありますが、宗太郎に似ているらしく、白夜は善吉に寂しさ紛れで惹かれることを恐れました。弥一は愛人と言えど基本弓鶴達と遊び呆けているし、二人で行動することも多い。
その中で、白夜はその胸の内を明かしてしまいます。
「貴方を寂しさ紛れに好きになってしまうかもしれない」と。
それを善吉は受け入れました。いいよ、と。
弥一の手前、手を出すことはありませんが、置いてきぼりの精神を満たすのは自分だ、って事で、そこから疑似恋愛が始まります。その中で善吉は本気で白夜に惹かれ始めるのですがね。
で、白夜は弥一と善吉の弟子ともなるわけです。
暫くして、妖怪だと言うことが白夜にとうとうばれてしまいますが、それを恐れる様子もなく受け入れてくれた白夜に、四人は更なる心を寄せ、絆を深めます。
ですが、弥一達の贔屓にしてる情報屋の銀斗(山童)だけは、白夜が大嫌いです。アンチ白夜。作中一番、こいつが白夜を嫌ってるんじゃないでしょうかね(笑)
余談は置いといて、そうした日々の中でも白夜は、宗太郎達を決して忘れてはいません。
だから銀斗から弥一達に内密で、神宮寺や宗太郎達の情報を買っていたんですよね。したくなかった暗殺業も、宗太郎達の為だと割り切り、手伝って金を稼いで。
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