17人が本棚に入れています
本棚に追加
で、次は朝陽の初恋の琴葉の出現。それで朝陽は、白夜がかの有名な暗殺組織、梟首衆の一員だったと知ってしまうわけですね。っても、朝陽は琴葉を初恋とは認識してないのですが。
その琴葉は、元々朝陽達がいる孤児院の先生をしてた女性です。婚約者が暗殺され、悲劇に陥った女性なのですが、それを献身的に励ましたのが朝陽なんですよ。
二人は男女の関係になり、琴葉はそれに依存、救われていました。ですが、愛情は亡き婚約者にしかないと結ばれることはなかったのです。
琴葉が孤児院を離れて二人の関係は精算されたかのように思われたけど、戻って来た事により狂ってしまいます。
琴葉の目的はやっぱり朝陽でしたから。
そして周囲に自分と琴葉の関係を口外してない朝陽は、琴葉にも周囲にも曖昧、優柔不断な態度を取ってしまい、白夜だけが気付いてしまうんですよね。ふたりの過去の関係に。
ずっと片恋だった奏(一章)が元カノとそういう関係だったり、そして自分も。隼人が死んでから、自己犠牲を払ってまで尽くしてくれる健大に流されてそういう関係なっている。
要は経験者だからこそ、気付いてしまったと言う。
だからこそ、そうした曖昧な関係の行く末がどんなものかは肌で知ってて。
故に朝陽の為に、終止符が打てるように苦言を呈したりしてました。白夜からしたら、“朝陽を取られたくない”って意識は勿論あったと思いますが、それより何より善意で。
朝陽の淀みない優しさを利用されたくないって想いが強かったのでしょう。
そして白夜は、奏への未練も解消出来ていない。
片恋中に美織との関係を、それにより振り回される奏を傍観するばかりで、干渉出来なかった。
同じ轍を踏みたくない、と。そう思ったんじゃないかと。
最初のコメントを投稿しよう!