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だから、苦渋の決断で狂言に乗った。白夜はせめて、朝陽を琴葉の闇から救ってあげようと決意して、狂言を事実、現実にする道を選んだ。
それで紅蓮の死神と場所を指定した置き手紙だけ残して孤児院を出ます。
それを見、琴葉は焦ります。だって嘘なんだから。
だけど、その手紙を見て余計に信じて、やる気になっている朝陽に、緊迫する一同に狂言でした。なんて言える筈もない。
それでも「きっと何かの悪戯よ」と、朝陽を止めようとしたけど、朝陽からしたら「嗚呼、気が動転してるんだ」「不安なんだ」とか、守ってやらなきゃ意識しか働かない訳で。
つまり藪蛇← 嫌だ、素晴らしき勘違い←
そうして指定した場所に出向いた朝陽達に、白夜は刃を向けます。紅蓮の死神は自分だと、過去を明かして、狂言を事実にしてやると。
琴葉を本気で殺害しようとしてる白夜は、良心の呵責に苛まれながらも無抵抗の朝陽をざっくり斬る。けど、朝陽はそれでも白夜に手出しが出来ませんでした。
起きてる現実に頭が追い付いてないのと、何より。今まで語られなかった白夜の過去を知ってしまった訳ですからね。
白夜が言うんですよね。手出しもしないくせに、懸命に琴葉を守る朝陽に「私は貴方に沢山の隠し事をしていますが、嘘をついたり騙そうとした事は一度もない」と。
白夜からしたら、朝陽が信じてくれなかったショックもあるし、吐き出した弱音。
そして、こうなった今でも嘘はつきたくないし、騙したくないからこそ。琴葉を殺さないと、狂言を本当にしないとっていう、無駄な純真。
ですが、朝陽は最終的に白夜を信じた。選んだ。
「近寄るな」、「私に喋りかけるな」と感情の赴くまま暴言を吐く白夜の前で、自ら琴葉を切ります。
そうして、白夜もそれをキッカケに、朝陽に「もう感情に嘘はつかない」と、感情を少しずつではありますが、取り戻していきます。
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