母親は山ほどのケーキに困惑する

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 海老沢は俺たちの反応に、不服そう。口を尖らせて、俺たちを睨みつける。 「もう、何だよー。仕方ないじゃーん。他に好きな奴が出来たって言うんだしー」 「な、なんだよそれ」  天童が青白い頬を怒りでピンク色に染めて、筋違いだとわかっていても、海老沢に文句を言う。いつも、海老沢たちを見て、羨ましそうにしてたのを、俺は知ってる。  俺も天童も、中性的な顔のせいか、背が低いせいか、女子たちからは可愛がられても、男として見られた試しがない。  だからいつも二人で、ブツブツと文句を言ってたものだ。  だけど、こんなチャラ男風の海老沢だけど、彼女のために、頑張ってこの大学に進学してきたという話を聞いていた。それだけ一途に想ってたってことだ。そういう相手がいるだけでも、十分に羨ましい。
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