恋は下敷き、愛目指し

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僕は今日、彼女を100回笑わせた。 彼女を笑顔にさせた数だけ幸せにできると思っていた。 彼は今日もわたしを笑わせてくれる。 とても優しくて、おもしろいひと。 そんな彼が誰よりも大好きだった。 僕は今日、彼女を10回しか笑わせていない。 もっとたくさん笑ってほしい、幸せになってほしいのに、彼女はあまり笑わない。 彼は今日もわたしを楽しませようと、頑張ってる。 それはとても、とてもうれしくて、そして必死さが見えて少しつらい。 私はあまり笑えなくなっていた。 今日の彼女は何だかあまり楽しくなさそう。 こんなにも頑張っているのに。 話題だってたくさん考えてきた。 一体僕に何が足りないのか? 今日もわたしは笑えない。 違うの、楽しくないんじゃない。 ただこの居心地いい空間に慣れただけ。 笑っていなくたって、わたしは十分幸せを感じてる。 ただ一緒にいるだけで、それだけで満足なの。 なぜ彼女は笑ってくれないの? なぜわたしは笑えないの? なぜ涙がでてしまうの?
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