砂の天球街(てんきゅうがい)

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「身体の力を抜いてリラックス。ハンマーは力で振るんじゃないの。振る時の勢いで打つのよ? で、肩にハンマーを乗せてしっかり構えたら、1、2、3。で振る」 「1、2、3……」 「狙いを定めて、1で腕を振り出す。2で隕石に当てにいく。3で振り上げて、かっ飛ばす!」 「そんな簡単に出来たら苦労しないよ?」 「ほら? 実践、実践!」  言われて通り、1、2、3と数えて担いだハンマーを振る。  「がはぁっ!?」  ハンマーの重さに振り回されて、身体がコマのように一回転。  また尻もちをついた。  それを見たアルミは肩を落としてため息。  僕を置いて歩き始めたので、慌てて追いかける。
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