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「オーナーは私を拾ったついでに、流星打ちとして雇うことになったわけ。ま、世間様が言う”メテオ・チルドレン”ね」
「でも、危ない仕事でしょ?」
「うん。あんたが来る前にも働いていた子が居たけど、頭に隕石が当たって死んじゃった」
「ホント?」
「うん、ホント」
お母さん。
今初めて僕は、大変な仕事をしていることに気が付きました。
でも、先頭を歩きながらポニーテールを揺らす彼女は、そんな危険と毎日隣合わせで働いています。
女の子がそんな危ない仕事、平気なのかな?
「怖くないの? アルミも、いつか死んじゃうかもしれないし」
「でも、ゴミ拾いしてたと時よりお金もらえるから、こっちの方がいいかな。毎日お肉食べられるし」
「お肉も大事だけど」
「あんただってそうでしょ? 出稼ぎに来て実家に仕送りする為に、ウチの店で働きに来たんでしょ?」
「うん」
まぁ、話してもいいかな。
「採掘場で、山に落ちてきた隕石を掘る仕事をしてて、掘り起こした隕石を量りにのせて、重さでお金がもらえるんだけど、そこの親方が意地悪でさ」
「意地悪?」
「量りがあまり動かないように、細工してたんだ。だから多く隕石を掘り起こしても、全然お金にならなくて」
「嫌な大人」
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