4人が本棚に入れています
本棚に追加
流星街の孤児達
アルミが何かを見つけて駆け寄る。
「やったぁ! 今日はチキンソテーね」
足を持って逆さに吊るしたのは大きな鳥。
辺りを見回すと、他に何匹か道端に転がっていた。
わからない。
なんで鳥が落ちてるんだろ?
アルミに聞いてみよう。
「なんで、こんなに鳥が落ちてるの?」
彼女は転がる鳥を拾いながら説明した。
「空を飛ぶ鳥が、隕石に当たって落ちてくるのよ。ほら」
突き出された1羽の鳥を見ると、顔や身体に殴られたようなアザが沢山できていた。
アルミはヒモを取り出して、鳥の足を縛ると列車のように鳥同士の足を、ヒモでつなげながら言う。
「他の町じゃ、空飛ぶ乗り物が飛んでるらしいけど、この町で空を飛ぶなんて自殺行為よ」
アルミは数珠つなぎにした鳥を、肩にかけて砂と瓦礫の町を歩き出す。
ゾディアック・ストリートの町名は、”冬の星座”と同じ位置が当てられていて、ここは街の中心に位置する、ゾディアック・ストリート・オリオン座7番街。
このにぎわう市場が、僕とアルミの帰る場所です。
戻ってくるなり、石畳にチョークで落書きする5歳くらいの子供が寄って来て、いきなりつっかかる。
「おい、アルミ」
最初のコメントを投稿しよう!