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お姉さんの声に癒やされる僕とは違い、流星打ちのアルミは眉を吊り上げ、考え深い顔付きで呟く。
「今の予報で依頼が来るわね」
と、早速、壁に取り付けられた電話の呼び鈴が鳴って、アルミがポニーテールをなびかせなら飛びつく。
彼女はコップの受話器を取り、マイクに向かって返事を繰り返す。
メモを取り話が終わると「ご依頼、受けたまわりました」と、返して電話を切った。
メモをちぎってこっちに来た。
「うお座4番街から街を守る依頼が来たわ。さぁ、稼ぎに行くわよ!」
とはいえ、僕には気になることがある。
「うお座4番街だよね? 町のハジっこで遠いから、ラジオの予報どおりだと、町へ着く前に隕石が落ちたゃうよ?」
「あぁ、あんたにはまだ教えてなかったわね。とりあえず、ハンマー持って出るわよ!」
言われたとおりにお店の外へ出ると、ドアにかけた札をひっくり返して「OPEN」から「CLOSE」に。
アルミは腰のポーチから、何やら取り出すとこっちへ手を付き出す。
渡されたのは、拳と同じ多きさの赤い石。
赤い石はガラスのように透明で、中に黄色い稲妻の結晶が閉じ込められている。
これは隕石を加工したガラ玉だ。
彼女は新たに取り出したガラ玉を地面に落とすと、僕へ真似するように指で指示。
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