星座通り〈ゾディアック・ストリート〉

2/3
前へ
/53ページ
次へ
 僕は安全の為にピスヘルメットをかぶって仕事してるけど、アルミは何もかぶらず頭のポニーテールを揺ゆらしながら、か細い腕で重たいハンマーを振り回して、軽々と隕石を弾きます。  やっぱりレベルが全然違う。     隕石が止むとアルミは「よし! こんなもんでしょう」と言いながら、アルミが腰にぶら下げたブブゼラを掴むと、口元までよせて大きく深呼吸した後、思いっきり息を吹き込む。  ブブゼラの音を聞いた町の人達は、家々から扉を開けて出て来た。  なんだか春の訪れを喜ぶ動物みたい、巣穴から顔を出したみたいです。  みんな手で日差しをさえぎりながら、晴れた青空を眺めて、隕石が本当に降らないか確認。  空が危なくないとわかり、町に咲いたアサガオのように笑顔が溢れます。   それを見たアルミは腰に下げた袋を手に取り一言。 「よし、収穫(・・)の時間ね!」  流星打ちを雇ってる地域から、報酬としてお金を集めて回ります。  お礼を言ってお金を渡してくれる人や、お金の他に感謝の気持ちを込めて、食べのを添えてくれる人がいます。  いろんな人から感謝されますが、中にはこんな人も……。 「ちょっと、おじさん! 約束の報酬と違うじゃない!? 約束は5000ラメラなのに2500ラメラしかないじゃん!」  ピザ屋のおじさんから貰った報酬は、大きなメダル2枚と小さなメダル5枚。     
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加