星座通り〈ゾディアック・ストリート〉

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 2500ラメラだったらピザ1枚は食べられる。  アルミが八角形のメダルを見せて抗議すると、ピザ屋のおじさんは怒鳴った。 「グダグダうるせぇ! ガキんちょ! 見ろ?」  そういうと、ピザ屋のおじさんは自分のお店の2階を指刺す。  2階の窓ガラスがキレイに割れていた。 「お前らが打ちそこねた隕石(メテオ)が、ウチの窓をぶちぬいちまったじゃねぇか!? だから報酬は半分だ」 「冗談じゃないわよ! こっちは命はってんのよ?」 「知るか! 俺は隕石から店を守って欲しいから仕事を依頼してんのに、まともに仕事出来てねぇじゃねか? いいか? 大人の世界はキチンと仕事ができねぇと、金すらもらえねぇどころか、逆に金を払えって文句言われんだ。それを考えたら金もらえるだけでも、ありがてぇと思いな」  そういうと、おじさんは店の中に入り、力いっぱいドアを閉めた。  アルミは地団駄を踏みながら愚痴をこぼす。 「あのオヤジィィ、ハンマーで頭打ち飛ばしてやろうかぁ?」  女の子なのにこの荒い口ぶり。  それがあってか、地元では「じゃじゃ馬アルミ」という異名がついて回ります。
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