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砂の天球街(てんきゅうがい)
僕の先頭を歩くアルミは、ハンマーを肩に担いでどんどん先を歩く。
お母さん。
僕も同じようにハンマーを担いでみるけど、重くてちゃんと持ち歩くことが出来ず、フラフラしながら後をついていきます。
流星打ちが使う仕事道具は、僕の身長と同じくらいの長さの棒に、鉄球が着いたハンマー。
棒の先の鉄球で、降って来る隕石を打ち替えします。
流星打ちが守るこの町は、降ってきた隕石で、あっちこっち壊されて瓦礫の山。
それに4階建ての立派な建物は、外側だけが立っていて裏を見ると瓦礫で埋もれ、張りぼてみたいになってます。
隕石が建物の裏に落ちて、壊してしまったからです。
この町では建物は高いほど、隕石に当たりやすくなるので、4階より大きい建物はありません。
青空は無数の流れ星が飛んでいて、光の尾が輝く星と星の間を行き交い線で描かれた星座を形作り、さらには地平線から半分だけ姿を見せた惑星は、クレーターが顔のようで巨人が街を覗いているように思えます。
それとこっちは――――
「くしゅんっ!」
砂ボコリが鼻に入ってがムズムズします。
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