2019.3.1

1/1
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/2ページ

2019.3.1

今回の別れはちょっと違う。 みんな、自分の道を進んでいくためのお別れだ。 これからも続く縁もあれば、ここで切れる縁もあるのだろう。 私の家は少子化の波に逆らい、兄弟が多かった。 いつも誰かが家にいて、騒がしかった。 初めての一人暮らし。 親が帰ったあとの家は、とても静かで これまで当たり前にあった何かを失ったような そんな喪失感を感じた。 これまで当たり前だったことへの偉大さを感じ これまで当たり前だったことへの感謝を感じた。 彼らもそれをこれから体験するのだろう。 「卒業」と書かれた校門を見て、そう思った。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!