大好きなのはカプチーノ

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大好きなのはカプチーノ

 予想を裏切らない評判高きカフェのカプチーノは格別な美味。  ひとくちを啜っただけでエレナはとろんっとうっとり。  エレナが迷いなく注文した大好物のカプチーノを横から割り込む形で、カラフルもひとくち啜る。が、予想とちがったのかイマイチな感じ。 「まずい!」 「ええ、めっちゃ美味しいんですけど」  カラフルとエレナの評価は正反対だった。  この街の一番有名なカフェの店内はまるで王宮を連想させるような豪勢で優雅な雰囲気が流れていて、とても少女のとって理想的な空間だった。なにゆえお嬢様気質ですからね。  カフェにやってくるお客さんもどことなく上品な人たちなので、場の雰囲気を壊されることもなく、エレナは大満足な表情。  それと場を和ませる店内に流れるクラシック音楽はもう最高に優雅な気持ちに浸らせる。 「あ~~、優雅な時間だねぇ。ずっとこのまま時が止まればいいんだけどね」     
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