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まさに紳士なアレックス。しかも顔もイケメン。なので店内にいる女性客の視線をいっせいに浴びていた。その視線はやがてエレナにむけられることになる。もちろん嫉妬の念も込められて。
「アレックス、このあとなんか予定でもあるの?」
自分に女性たちからのjealousyをむけられていることなんてまったく意識せず、アレックスに尋ねた。
アレックスは黙って首を左右に優雅に振ってみせる。
その動作がまた女性たちのハートをズッキュンとさせてしまう。
罪な男だなっとカラフルは頭を撫でられながら、他人事のようにおもっていた。
アレックスが来店されてからは女性店員たちの業務妨害となって仕事スピードを格段と落としている始末に、またカラフルはため息をこぼし、
「モテる男は辛いね~。拙者も負けておらんぞ」
負け惜しみみたいなことを言っては、残り少ないエレナのチョコケーキのクリームを舐めていく。
エレナもカプチーノを啜る。
アレックスはなるべくはやく終えさせるため無言の圧をエレナに容赦なくむける。
それからはエレナのフォークのスピードもおのずとはやくなり、あっという間にカプチーノも飲み干し、優雅なティータイムを終えたのだった。
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