鈴木拓真

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 「ほら、吸ったらあんな風に頭が変になって日本語もわからなくなっちゃうんだよ。怖いだろー」 バッグを警察官が取り上げ、ビニール袋に入った白い粉がアップになる。 『やはりマヤクの売人とその客だったのだ。白い粉はコカインと見られ━━』 「あの白い粉はコカインっていう種類のマヤクなの?粉薬って事?」 「まあそうだな。元は植物で、ああして粉にしてから吸うんだ」 「食べるんじゃなくて?へぇ~」 塩とか砂糖と同じような粉が吸う物だなんて信じられない。鼻息で吹っ飛ばしちゃいそうだ。 「法律で禁止されてる薬なのになんで持ってる人とか買う人とかがいるんだよ」 「マヤクってやつは吸うと物凄く気持ち良くて、楽しい気持ちになるらしいんだよ。センノウされて、イゾンショーになっちゃうんだ」 「センノウ?イゾンショー?」
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