その男、ロベルタ

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ヘルメス「では、早速だが任務を言い渡す。」 ロベルタ「初任務か。」 ヘルメス「あぁ、ロベルタ。これからある村の調査へ行ってもらう。場所はレオノ王国のコルハーロ村だ。」 フェストルス「レオノ王国ならちょっと遠いですけど、何かあったんですか?」 ヘルメス「魔物によって壊滅的な状況になっているそうだ。王国兵は何故かこのことを取り合ってもらえないらしいから、俺たちが調査する。今回行くのはロベルタとメアリーと俺、そしてフェストルスとアドニスだ。」 アドニス「やった♪」 ロベルタ「他は待機か。」 ヘルメス「あぁ。ペロケとパトリシアはもう少ししたら孤児院へ行くことになってるし、ドゥランゴとシオドアは留守番、ローズは別件の任務が入ってる。」 ローズ「そうよ、私たちはクラスが高い分需要も給料も高いのよ。その辺、わかってね♪」 シオドア「俺はヘルメスさんからの連絡担当。通信機持ってるから、何かあったら連絡するようにしといてあるぜ。」 それに応えるようにヘルメスはその通信機を取り出した。 ペンのような形状をしている。 シオドア「小型化させるの大変だったんだぜ。依然は本ぐらいの大きさだったんだから。でもローズたちから苦情が来たから、頑張ったんだぞ。」 ヘルメス「シオドアは悪魔との契約で機械を発明する能力を会得している。おかげで任務もスムーズに捗れている。」 ロベルタ「ちなみに、アドニスは?」 ヘルメス「癒しの魔法を手に入れた。悪魔との契約にしては特異性のあるものだが、事情があってな。」 アドニス「それよりも、君の腕に期待してるよ。」 ロベルタ「あんたこそ。」 パトリシア「行ってらっしゃ~い♪」 ペロケ「必ず無事に帰って来いよ~!」 パトリシアとペロケに見送られながら、ロベルタとメアリーとヘルメスとフェストルスとアドニスはコルハーロ村へと行った。 その頃、ドミナ帝国。 男爵「何?傭兵が1人行方不明?」 部下「傭兵の名前はロベルタ・ペルツォフ。一昨日の要人護衛任務を最後に消息を絶っています。昨日は別の要人護衛任務の予約があったのですが、時間になっても来なかったそうです。」 男爵「使いやすかったのに、何やってんだか。」
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