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「宛先は…」
若い男性が布ごと返すようにして、封筒の表を確認し、裏を確認する。
「すぐに鑑識にまわせ」
青帝はそう言うと、もう一人いた、黒い髪、黒い目を持つ男性と共に事務所を後にしていった。
青帝が見えなくなると、コバヤシの周りに人が集まってくる。
「何だったんだ?!」
「さあ?」
コバヤシはそれしか言えない。
「芳宮さま、何があったんですか?」
白い布地にくるまれた封筒を持っている芳宮に、コバヤシの上司が尋ねる。
「見てのとおり」
芳宮が微笑む。
「脅迫状かな?」
「殺人予告かな?」
「僕あてだったら、どうしよう」
「ね」
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