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「あ、亮先輩に雄輔先輩!おざーっす!!」
「お、裕か?今日も元気だな!」
部室へと向かうその道中、同じく部室へ向かう途中であろう、我がワープロ部の後輩、
「海原裕(かいばらひろし)」がやってきた。
部室のある商業棟へと差し掛かるあたりにある二階から降りてくる階段から、ちょうど登場したところだ。
「しばらく先輩たちに会えなくて寂しかったっすよ~、元気してました?」
「おう、仮卒でもやること多くて大変だ」
「亮先輩は県図書でバイトしてるんすよね?雄輔先輩は?」
「俺はもう来年度から親父の文具屋に就職が決まっててさ、毎日仕事を叩きこまれて大変だ」
そう言う雄輔だったが、表情は明るかった。
ワープロ部で身に着けたパソコン操作の能力が評価され、主に事務作業や物品管理などを行う仕事をするらしい。
「すごいっすよね、二人とも。もう卒業後にやることが決まってて、俺よりずっと大人って感じがする」
「心配しなくても裕もすぐ就職活動に追われることになるぞ」
「うへえ」
久々に会ったが、後輩たちは何も変わらず。
いつもの日常がすぐ近くにあった。
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