第一章 卒業前日、最後の日。

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それから瞳は……ちょうど去年の今くらいの時に、アメリカへと引っ越していった。 まとまった長期連休(夏休みや年末年始など)の時にはたまに帰ってきて、みんなに顔を見せに来てくれるが、もうここの選手ではない。 瞳は…俺が卒業して、大学に進学して「教師になる」という夢を実現させる頃に、また日本に帰ってくる。 もし俺が立派な教師になることができたら…その時は日本で一緒に暮らそうと約束をした。 それがどれくらい先になるかは想像もつかないが、俺はそのために出来ることがあるならなんだってやるつもりだ。 そのために今まで頑張ってきたが、むしろ頑張るのはこれからだ。 明日の卒業式は、その新しい日々への第一歩だ。
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