62人が本棚に入れています
本棚に追加
/149ページ
家に帰ると、お母さんが待っていた。お母さんは私の姿を見て、泣きながら抱きしめた。
「大丈夫だった?」
「うん。でも、ハルが…」
「声、出たんだね。よかった、無事でよかった」
リビングに行き、みんないすに座って落ち着く。時刻はすでに日付が変わっていた。今、ハルは入院していておじちゃんが付きっきりで看病しているはず。
いつもなら、寝てなければ怒られる時間。でも、今日は違う。お父さんもお母さんも神妙な表情で私を見つめていた。
お母さんの入れてくれたホットミルクを飲むと、眠れなくて飲ませてくれた小さい頃を思い出して、心があったかくなった。
最初のコメントを投稿しよう!