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今回の事件のことを包み隠さず話した。そしたら、お母さんとお父さんは顔を見合わせて頭を下げた。
「今回のことで、いかにナナのことに気にかけれてなかったか痛感した。前のいじめでお前を守らなくてはいけないと分かっていたのに」
「仕事のことでお父さんはいっぱいいっぱいになっちゃって、私も貴女のことをきちんと見てなかったわ。本当にごめんなさい」
私はうまく話せないかもしれないけど、ゆっくりと頷いて話す。
「私は小さい頃のように、笑顔が絶えないお家が好きだった。別に、お父さんの仕事が凄くなくても、お家が立派じゃなくても良かったの。ただ、家に帰ったら安心できる…それで良かったの」
その日の夜は、久しぶりに家族3人で一緒のベッドで眠った。私は安心したのか先に眠ってしまった。
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