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「よかった、声が戻ったんだ」
「うん、うん!」
それから、ナナをいじめていた奴に刺され、ナナが助けてくれたことを聞き、改めて感謝の気持ちを伝えた。
幸い、怪我も大したことはなく、明日には帰れるそうだ。お父さんもかなり心配していたみたいで、私の意識が戻るとわんわん泣き始めた。
「ハルちゃん、今まで悪かった。私たちが間違っていた」
「ごめんなさい。勝手なお願いだけど、これからもナナのことお願いしてもいいかしら?」
ナナのお父さんとお母さんも何か憑き物が取れたかのように、昔の優しい顔に戻っていた。
「もちろんです!」
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